川端税理士事務所|秋葉原

インボイス登録しないと困ること

インボイス制度開始以降、
「登録した方がいいのか」
「登録しないとどうなるのか」
というご相談が増えています。

特に今まで消費税の納税をしてこなかった免税事業者の方は、「今まで通りでも問題ないのでは?」と感じているケースも少なくありません。

しかし、インボイス登録をしない場合、取引先や売上に影響が出る可能性があります。
この記事では、インボイス登録をしない場合に起こりやすい影響や、登録すべきか判断するポイントについて解説します。

そもそもインボイス制度とは?

インボイス制度とは、正式には「適格請求書等保存方式」と呼ばれる制度です。

簡単にいうと、請求書にインボイス番号をいれるために登録することです。
その意味としては、買った側が消費税の控除を受けるためには、原則として“登録事業者が発行した請求書”が必要になる制度です。

この登録を受けた事業者が、「インボイス登録事業者」です。

インボイス登録しないと取引先の消費税が増える

インボイス登録をしていない事業者からの仕入や外注費については、取引先が消費税の仕入税額控除を受られなくなります。
仕入税額控除を受けられないと、取引先では納付する消費税が増えてしまします。

そのため取引先から、

・インボイス登録してほしい
・今後の取引を見直したい
・消費税分を値引きしてほしい

と依頼されるケースがあります。

特に法人相手の取引が多い場合は、影響が大きくなりやすいポイントです。
消費税10%ですから僅少と思うかもしれませんが、外注費が1億円あれば1千万円負担が増えることになります。

インボイス登録しないと取引先が減少するかも

インボイス制度開始後、登録事業者のみと取引する企業も増えています。

特に、
・法人顧客が中心
・下請けや外注業務が多い
・BtoB取引がメイン

という業種では、インボイス未登録が不利になるケースがあります。
法人相手のお仕事ではインボイス番号があることを前提に話が進みます。
そこでインボイス番号がないということになると円滑な取引の妨げになる可能性もあります。

一方で、一般消費者向けビジネス(BtoC)が中心の場合は、影響が比較的小さいこともあります。
ですが相手が一般消費者も法人もいる場合だと法人顧客は失う可能性があることは忘れてはいけません。

インボイス登録しないと価格交渉をされる

取引先が消費税控除を受けられない分、「その分値引きしてほしい」という交渉につながることがあります。

例えば、
これまで税込11万円で請求していた場合、

・登録事業者 → 取引先が消費税控除可能
・未登録事業者 → 控除できない

となるため、
取引先の実質負担が増えるためです。

そのため取引金額の見直しが行われることがあります。
取引金額を見直すということは御社にとっては一大事ですが取引先にとっても煩雑になります。
なぜならインボイスの有無ごとに管理が必要となるからです。
であればインボイス番号があるところと取引することにもなりかねません。

インボイス登録すると消費税の申告が必要になる

ここまで検討してみますとインボイス登録する以外の選択肢がないように思います。
ですが、一番考えていただきたいのはインボイス登録のデメリットです。

これまで消費税の納税をされてこなかった免税事業者だった場合でもインボイス登録をすると原則として消費税の申告・納税が必要になります。

つまり、

・登録しない → 取引面で不利になる可能性
・登録する → 消費税負担が発生する可能性

という判断になります。

インボイス登録した方がよいケース

次のようなケースでは、
インボイス登録を検討する価値があります。

・法人相手の取引が多い
・取引先から登録を求められている
・今後事業拡大を考えている
・競合が登録している

特にBtoB中心の事業では、登録が事実上必要になるケースも少なくありません。

インボイス登録しなくても問題が小さいケース

一方で、次のようなケースでは、
影響が比較的小さい場合もあります。

・一般消費者向けビジネスが中心
・小規模で固定客中心
・価格競争が少ない業種

ただし、今後取引先の方針が変わる可能性もあるため、定期的な見直しは必要です。

まとめ

インボイス登録をしない場合、最も大きい影響は取引先が消費税控除を受けにくくなる、つまり取引先としては消費税納税額が増えてしまうことです。
結果、取引条件の見直しや値引き交渉、取引先減少につながることがあります。

一方で、登録すると消費税申告・納税が必要になるため、業種や取引先によって判断が変わります。
「登録した方がよいかわからない」という場合は、取引先の状況や今後の事業方針も踏まえて検討することが重要です。

弊社のお客様の状況で言いますと、BtoBの場合はほぼ100%がインボイス登録をしています。
たいしてBtoCはほぼしていません。
両方あるケースだと、していないことの方が多いですね。
業界内での状況にあわせて判断し、インボイス登録する際はどのくらいの納税負担が増えるかも考慮して検討する必要がありますので、ぜひ税理士にご相談ください。

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