川端税理士事務所|秋葉原

川端税理士事務所

平日9時〜17時

少額減価償却資産の特例について

個人事業主や法人では、所得税や法人税を安く抑えようとして節税策を検討します。
節税策としては、役員報酬を上げたり、保険へ加入したり、様々な方法が考えられます。

その中で固定資産の購入による節税策が挙げられます。

通常、30万円以上の固定資産は、取得時から耐用年数をかけて徐々に減価償却として費用計上していくため、取得時に取得価額の全額を費用計上することは出来ません。

一方で、30万円未満の固定資産であれば、取得時に取得価額の全額を費用計上することが出来るため、節税策として有効な方法になります。

以下では少額資産の特例について解説していきます。

◆少額減価償却資産の特例とは

少額減価償却資産の特例とは、青色申告の適用を受けている資本金1億円以下の法人又は従業員数が1,000人以下の中小企業に認められる特例となります。

適用対象資産は、パソコンなどの器具備品、機械装置、車両などの有形固定資産や、ソフトウェアや特許権などの無形固定資産も該当し、取得価額30万円未満の資産であれば新品や中古品を問わず対象となります。

ただし、適用を受けようとする事業年度において、少額減価償却資産の取得価額の合計額が300万円までが適用出来る上限額とされており、300万円を超えた部分については少額減価償却資産の特例の適用を受けることが出来ません。

◆30万円未満の判定について

この少額減価償却資産の特例は、取得価額30万円未満が対象になることは上述した通りですが、この30万円の判定については、消費税の経理処理を税込経理で処理しているか、税抜経理で処理しているかによって判定が異なってきます。

税込経理で処理している場合には、取得価額を税込金額で判定し、税抜経理で処理している場合には、税抜金額で判定します。

例えば、税込価額319,000円のパソコンを購入したとして、この場合、税込経理を採用している個人事業主や法人の場合には30万円以上なので少額減価償却資産の特例は適用することが出来ません。

一方で、税抜経理を採用している場合には、税抜価額29万円であり、30万円未満になるので少額減価償却資産の特例の適用を受けることが可能になります。

◆固定資産税の取り扱い

固定資産税とは、その年の1月1日時点において不動産などの固定資産を所有している人に課税される税金になります。

少額減価償却資産の特例の適用を受けた固定資産についても固定資産税の課税対象となるので、注意が必要です。

◆10万円未満の少額減価償却資産について

上述した少額減価償却資産は30万円未満であることを前提に解説してきました。

10万円未満の少額減価償却資産については上述したものとは一部取り扱いが異なる部分があるのでその点についても解説します。

異なる点は2点挙げられます。

まず、30万未満の少額減価償却資産の場合、その事業年度における取得価額の300万円までは費用計上が可能ですが、10万円未満の少額減価償却資産の場合にはそのような制限はなく、10万円未満であれば無制限に費用計上が可能となります。

また、30万円未満の少額減価償却資産の場合には、固定資産税が課税されますが、10万円未満の少額減価償却資産では固定資産税が非課税となりますので、以上2点についても理解しておく必要があります。

◆一括償却資産の特例について

以上が30万円未満の固定資産を取得した場合に一括で費用処理出来る少額減価償却資産の特例について解説しました。

30万円未満であれば、上述した通り取得価額の全額を費用計上が可能になりますが、10万円以上20万円未満の範囲内の固定資産の場合には、一括償却資産の特例についても適用が可能になるため、一括償却資産の特例についても解説したいと思います。

この一括償却資産の特例は、上述した通り10万円以上20万円未満の範囲内の固定資産に適用出来る特例であり、取得価額を3年間に渡り費用処理していくものになります。

したがって、15万円のパソコンを購入した場合には、取得した事業年度から毎年5万円を3年間で費用計上していくものになります。

この一括償却資産の場合、金額判定について税込経理か税抜経理かによって判定する方法は、上述した少額減価償却資産と同様となります。

ただし、固定資産税については一括償却資産の場合、少額減価償却資産とは異なり、課税対象外となります。よって、少額減価償却資産か一括償却資産のどちらで経理処理すべきか悩まれた場合には、一括償却資産として処理した方が固定資産税がかからないため、有利に働きます。

◆まとめ

以上、30万円未満の固定資産を取得した場合の少額減価償却資産の特例について解説しました。

通常、30万円以上の固定資産を購入した場合にはその取得価額を耐用年数で徐々に費用処理していくことになるため、当期において利益が出ている場合には節税策として固定資産を購入した場合にはそれほど節税インパクトは大きくありません。

ただし、30万円未満の固定資産の場合には事業年度終了間際に購入していれば、その事業年度において300万円までは費用計上出来るため、節税策としては非常に有効なものになります。

事業をしていく上で、是非とも少額減価償却資産の特例を利用していただければ幸いです。

関連記事

社用車を低額で社長や役員へ譲渡...

会社を売買したい!その価値の計...

広告宣伝費の事例

インボイス制度 適格請求書発行...

退職金を支払うことによる節税効...

上部へスクロール