【税理士が解説】ひとり社長が家族と行った社員旅行は経費になる?

「社長ひとりの会社でも、家族との旅行を“社員旅行”として経費にできる?」
このようなご相談、実は少なくありません。
この記事では、ひとり法人(社長ひとりの会社)における家族旅行が経費として認められるかについて、税務上の取り扱いをわかりやすく解説します。
目次 ▲
結論:原則として、ひとり社長と家族だけの旅行は経費にならない
結論からいうと、家族だけで行く旅行は社員旅行とは認められず、経費として落とすことはできません。
社員旅行を経費として処理するには、いくつかの明確な条件を満たす必要があります。
社員旅行を福利厚生費として経費計上するための条件
国税庁が示している「社員旅行が福利厚生費として認められる条件」は、以下のとおりです。
✅ 1. 旅行日数が4泊5日以内であること
海外旅行の場合は、目的地に到着した日からカウントします。
✅ 2. 全従業員の50%以上が参加していること
「従業員の大多数が参加する慰安旅行」であることが求められます。
✅ 3. 家族だけの旅行でないこと
家族旅行や親族旅行は福利厚生とは見なされません。
「家族が役員・社員ならOK?」に注意!
「妻を役員にしているから家族旅行も経費でいける?」とおっしゃる方もいますが、これは非常にグレーゾーンです。
以下のような場合、税務調査で否認される可能性が高いです。
- 奥様が実際に業務をしていない(実態のない役員)
- 社長と家族だけが旅行に参加している
- 「旅行=慰安」よりも「私的なレジャー」の色が強い
税務署は肩書きよりも実態を重視します。形式的に「役員」や「従業員」にしても、実際に業務への関与がなければ社員旅行としては認められません。
どうしても経費で落としたい場合の注意点
以下のようなケースであれば、社員旅行として福利厚生費に計上できる可能性があります。
- 社員が複数人いて、全員に平等な参加機会を提供している
- 業務に関与している家族が多数参加している
- 社内規定で「慰安旅行」が制度化されている
- 宿泊日数・旅費水準が社会通念上妥当
それでも家族が参加する場合は、その**費用部分を区分して会社負担としない処理(自己負担)**が安全です。
経費にできなかった場合は「役員報酬」や「給与」扱いに?
もし家族旅行の費用を会社で支払ってしまった場合、それが社員旅行として認められなければ、社長の役員賞与や給与課税となることがあります。
しかも損金不算入(経費にできない)になり、結果として税負担が増えてしまうケースも。
まとめ|ひとり社長の「社員旅行」は慎重に!
ひとり法人の場合、家族だけで行った旅行を「社員旅行」として経費計上するのは基本的に認められません。
もし社員旅行として経費にしたい場合は、
- 実態のある業務従事者を複数名雇う
- 社内制度として整備する
- 費用の公平性・社会通念を重視する
といった点を意識しましょう。
川端税理士事務所では、ひとり社長の経費相談も対応可能です
社員旅行や交際費、出張旅費の処理など、ひとり社長にとって判断が難しい経費の扱いも、私たち専門家が丁寧にサポートします。
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