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広告宣伝費の事例

今回は広告宣伝費をテーマとして、実務上、経費計上する上で判断に悩む事例をご紹介していきます。

 

◆ オリジナルカレンダーや手帳の作成をした場合

年末になると、社名入りのカレンダーや手帳をつくって、取引先へ配ることがあります。

この作成したカレンダーや手帳は経費計上が可能か悩む方がいます。

経費計上出来る場合には、社名や商品名が入っていれば広告宣伝費になります。

これらを作成する目的が、会社の知名度を上げる事や商品の販売促進であれば、広告宣伝費として経費計上することが出来ます。

ポイントとして、カレンダーや手帳を配るのは、宣伝が目的なので、社名や商品名が入っていることは必須になります。

仮に、社名や商品名などの記載がなければ、宣伝とはいえません。

目的が宣伝ではないと認識された場合には、広告宣伝費に計上する事は出来ず、交際費になります。

 

それでは、自社で販売している手帳を取引先へ配った場合、広告宣伝費として計上出来るのかという点についても解説していきます。

販売している手帳を取引先に配った場合には広告宣伝費とはなりません。

販売しているということは、その手帳は自社商品になります。

自社商品を取引先に配った場合には、広告宣伝費ではなく、交際費になります。

 

◆ ブランドのロゴマークを作成した場合

自社のブランド力アップのために、オリジナルのロゴマークを作成することがあります。

ロゴマークを作成した場合、商標登録をする事もありますが、経費として計上する事が出来るかどうか悩む社長や経理担当者がおります。

ロゴマークの作成費用は、単純に経費になるわけではありません。

経費計上出来るかどうかは、商標登録をするかしないかで変わってきます。

ロゴマークを制作して商標登録をした場合には、すぐには経費にできません。

商標登録した場合、ロゴマークはいったん商標権という「資産」になるので、減価償却により10年間かけて経費計上していきます。

商標権に含まれる費用には、ロゴマーク作成費用と商標登録のための諸費用がありますが、このうち商標登録の諸費用については商標権に含めず、支払い時において広告宣伝費として経費計上することができます。

また、30万円未満の商標権であれば、少額減価償却資産の適用がある為、30万円未満であれば全額を経費として計上することができます。

なお、商標権の権利存続期間は設定登録した日から10年になります。

更新することも可能ですが、その際の更新料は、全額支払時の経費にすることができます。

 

ロゴマークを作成したが、商標登録しなかった場合には、商標権としての資産にはなりません。

しかし、ロゴマークは通常1年以上使用するものなので、ロゴマークの作成費用は支払時に全額経費にすることはできず、いったん資産として計上する必要があります。

資産計上したあとは、支出の効果のおよぶ期間で按分し、毎年少しずつ経費にしていきます。

実際には、何年効果があるかわかりません。

そこで、通常は5年間で按分して経費にしていくことになります。

ただし、ロゴマークの作成費用は、任意償却の繰延資産になります。

繰延資産とは、数年間にわたって少しずつ経費にする資産です。

これが任意償却というのは、本来であれば5年間にわたって減価償却として経費計上しなければならないのですが、任意なので5年以内であれば好きなタイミングで経費計上を認めるというものになります。

よって、支払時に全額を経費計上することも可能ということです。

 

◆結論

今回はカレンダー等を作成した場合とロゴマークを作成した場合の経費計上について解説しました。

カレンダー等の作成費用について、社名を記載して会社のPRになるものは広告宣伝費として経費計上出来ますが、カレンダー等を販売しており、それを配っている場合には交際費となるので注意が必要です。

また、ロゴマーク作成費用のポイントとして、商標登録した場合は商標権として資産計上し、10年間にわたって経費計上する必要があります。

ただし、商標登録しなかった場合には繰延資産として任意償却の対象となります。

このように、経費計上を判定するには実態がどうなっているのか理解して経費計上する事が重要になります。

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